■ 人気メニュー「炊きたての釜炊き銀しゃりご飯1合」
『魚・酒・米・水』にこだわる当店では、もちろん魚が主役ですが、締めに食べるご飯も自慢の一品。「炊きたての釜炊き銀しゃりご飯1合」というメニュー名で、炊き立てのご飯を提供しています。広島から取り寄せたこだわりの米を、環境省選定の名水百選「阿蘇白川水源の水」で炊き上げます。
米を研ぐなどの準備は事前に済ませておきますが、注文をいただいてから炊き始めます。炊き上がるまでの時間は7~8分ぐらいです。最大4人前まで同時に作れます。1人前でお茶碗2杯ぐらいなので、2人で1つの釜を分けて食べているお客様が多いようです。
漬物と味噌汁が付きますが、そのほかにも明太子や梅干し、生卵、シラスなど、ご飯の友となるようなメニューも用意しています。中でも生卵は、海藻で育てられた「卵」をご用意。農家から直接仕入れた卵で、普通の卵とは一味違います。お客様からも大人気です。
■ お客様自らの手で炙ってもらう「お通し」も自慢のひとつ
当店では「お通し」にもこだわっています。イワシの干物や鮭とば、エイヒレなど、炙りものを3種提供して、卓上でお客さま自らの手で網焼きしてもらいます。変わったお通しなのか、初めてのお客様は驚いていますね。3種の炙りものは、内容を月に一度ぐらいのペースで変えています。常連の方の場合は、その都度変えるなど柔軟に対応しています。
メニューにある「イカゴロ七輪焼き」もお客さまに人気です。こちらは卓上の網に日高昆布を乗せ「イカゴロの塩辛」を焼きながら食べる料理。お酒との相性がよく、お客様から好評をいただいています。
「黒潮フライドポテト」も人気メニューのひとつ。高知県黒潮町で作った黒塩で味を付けた細切りのフライドポテトです。黒塩とは乾燥したカジメ(昆布の仲間)を煮詰めた塩。お客様のなかにはこれを食べにくる人もいます。
■ いいものは先に注文しておくのがコツ
私は調理の専門学校を出て和食の道に入り、いろんな店で経験を積んできたので、当店で働き始めてまだ2年です。今は料理長として仕入れも任されています。八面六臂のシステムは、オーナーと別の店舗の料理長が導入したもので、他の店でも発注をしてきた私にとって、iPadで発注できるのは画期的でしたね。
基本的にはその日の営業が終わってから発注をしているのですが、仕事中でもチェックします。いい魚の場合、早い者勝ちなので仕事が終わってからだと仕入れられないこともあるので、いいものがあれば、それだけ先に発注しておき、残りは営業が終わってからにするなど工夫しています。
八面六臂を使い始めて、知らない魚をたくさん知りました。関東生まれ、関東育ちなので、まだまだ知らない魚がありますね。以前に仕入れた「うめいろ」は九州や四国で獲れる魚らしく、お客さまに尋ねられると思ったので、図鑑で調べてミーティングで情報共有しておきました。写真がついているので、知らない魚でも仕入れやすいと思います。