本日のご紹介は能登七尾産「さざなみ鰤」です。
能登・七尾の海は、暖かい対馬海流と冷たいリマン海流が交わるポイントとなっており、魚たちの餌となるプランクトンが大量に発生する良い漁場です。特にこの冬の時期に七尾沖で獲れる鰤は、その餌をたっぷり食べて充分に脂がのった状態で、太平洋側で漁獲された鰤とは身質において一線を画します。七尾の漁師たちの定置網によって最高の状態で漁獲された鰤は、船上ですぐにマイナス2℃の海水のシャーベットで沖〆されます。この沖〆のおかげで鰤は鮮度を保つことができ、さらに陸上送時の徹底した温度管理や配送用の容器も冷海水で滅菌することにより、安全で最高鮮度を保ちます。漁獲された鰤の多くは氷見漁港に水揚げされ、氷見の「寒ぶり」として流通しますが、漁獲されたものの中で最高級のものだけを選別し、七尾にて丁寧に処理および梱包されたものがこの「さざなみ鰤」として銘されます。
10kg以上の魚体サイズのこの鰤は、美しいサシが入り、その甘味、旨味において、冬の味覚の代表でもある寒ぶりの中でも日本海の王様とも評され、非常に濃厚な味わいです。氷見産の寒ぶりの2〜3倍以上の相場で取引され、大変な高値ではありますが、東京への入荷数自体が非常に少ない中、ぜひ見かけられた際は、お買い求めいただき、その抜群の脂乗りと旨味をご堪能下さい。