本日のご案内は、千葉房総半島産の「コダマ貝」です。
三方を海に囲まれた房総半島は、太平洋に面した東側に長い海岸線が開け、南部沿岸は北上してくる黒潮と北部の銚子半島は南下する親潮の影響を受ける好漁場です。豊かな自然の恩恵を受け、年間を通して多種多用な魚介類が水揚げており、今回ご紹介する「コダマ貝」もそのひとつです。コダマ貝は市場への流通量が非常に少なく入荷が安定しないために、アサリやハマグリの知名度には遠く及びませんが、淡白な味わいながら、甘みと旨味がある美味しい二枚貝です。ハマグリのような大きさですが、左右から押しつぶしたような平べったい姿をしています。旬は春から夏ですので、まさにいまが食べ頃です。
酒蒸しやガーリックバター、お味噌汁が定番ですが、バイヤーおすすめの食べ方は、コダマ貝のぬたです。貝の持つ淡白な味わいは、きゅうりやわかめ、酢味噌と相性が良く、さっくりと和えれば、暑い夏にピッタリなさっぱりとした美味しさの一品が完成です。まだまだ知られていない珍しい貝なので、インパクトのあるメニュー作りに一役買います。入荷の際はぜひ一度ご賞味ください。