スズキ目フエダイ科アオダイ属
青鯛、Japanese snapper
生息域:伊豆諸島以南
旬時期:8月~10月
調理法:刺身、塩焼き、煮つけ

アオダイ

基本情報

学界で知られるようになったのは1934年と、比較的最近だが、良質な白身魚で、近年需要が高まっている。透明感のある白身と血合が美しく、新鮮なものは刺身にして非常に美味。東京をはじめ関東では高級魚として知られる。火を通しても身が硬くならないので、塩焼きや煮つけにも向く。

名前の由来

体色が青みを帯びていることに由来する。地方名に、アオゼ(伊豆諸島)、ウメイロ(高知県)、チビキ(和歌山県・広島県)、シチューマチ(沖縄県)、ホタ(鹿児島県)などがある。

特徴

全長50cm程度。体は青紫色で、背びれや尾びれは黄褐色。体は長円形で側扁する。尾びれは浅く二叉する。伊豆半島以南の太平洋からインド洋にかけて分布し、水深100m以深の岩礁域に生息する。産卵期は伊豆諸島で6月から9月。直径0.8mm前後の球形の浮性卵を産卵する。魚類や甲殻類を捕食する。

食材情報

白身魚で、火を通しても身が硬くならないことから、塩焼きや煮つけに向く。しっかりとした歯ごたえがあり、大型のものは脂身が乗ってモチモチとした食感。透明感のある白身で血合が美しく、新鮮なものは刺身にして味わい深い。関東では白身の高級魚として、料理屋で刺身などで提供されるが、主産地である南九州では惣菜魚として親しまれている。アラからは良い出汁が出るので、汁物や鍋物にしても美味。旬は夏から秋。背の青色が鮮やかなものほど新鮮。体に張りがあり、鰓が鮮紅色のものを選ぶ。

市場での評価

豊洲市場ではキロあたり1500-2000円程度と、高級魚として定番の魚。入荷量は少ないが、伊豆諸島や小笠原諸島からの入荷がある。

漁獲法

延縄、一本釣りで主に漁獲される。年間水揚げ量は約30~50トン程度。主な産地は、伊豆諸島、小笠原諸島、南九州。伊豆諸島では遊漁のターゲットとして人気。