クロムツ

スズキ目ムツ科ムツ属
黒鯥、Japanese bluefish
生息域:東北以南
旬時期:11月~12月
調理法:刺身、煮つけ、鍋、塩焼き、ムニエル、フライ、唐揚げ

クロムツ

基本情報

ムツと外見が似ているが、より高価に取引される高級魚。脂がたっぷりと乗って、白身肉は濃厚な旨みと甘みを持つ。入荷量は多くはないが、新鮮なものが手に入ったら、刺身で賞味したい。柔らかい皮をあぶった刺身は、身肉全体に散在した脂が口の中でねっとりととろけるような味わいを持つ。煮つけや漬け焼き、鍋物にしても良い。産地では「ムツコ」と呼ばれる卵を煮つけにして食べる。

名前の由来

「ムツ」は脂っこいことを指す「むつっこい」が由来。ムツ類の内、体色が黒いことからクロムツの名称で呼ばれるようになった。

特徴

全長30~80cm。成魚は120cmに達するものがいる。体色は全体が黒紫色か黒色で、ムツよりも一段と黒みが強い。体型は紡錘型でやや側扁し、体高はムツと比べてやや高い。目が大きい。ムツと同じく、両顎側方に鋭い犬歯が1列並ぶ。側線鱗数は60枚以上。背びれが2つある。北海道南部から本州中部にかけて分布し、成魚は水深200~500mに生息する。魚類や頭足類、甲殻類などを捕食する。産卵期は4~5月。

食材情報

脂っこいことを指す「むつっこい」に由来する名前の通り、脂を多く含んだ高級魚。ムツと形が似ているが、クロムツの方が高価に取引される。白身ながら濃厚な旨味で、身肉全体に脂がたっぷりと乗っているので、口の中でとろける味わい。皮は柔らかい。タタキのように皮の部分をあぶった刺身は絶品。身肉はしっとりとして、ほど良く繊維質にほぐれるので、煮つけや漬け焼きにしても良い。鍋物にしても非常に美味。贅沢だが、ムニエルやフライ、唐揚げにしても良い。晩秋から冬にかけて旬の最盛期を迎える。産卵後の夏は脂が抜け、極端に味が落ちる。4月から5月にかけての産卵期前の卵を卵「ムツコ」と呼び、産地などでは煮つけにして食べられている。

体表が黒光りしているもの、触って張りのあるものを選ぶ。30cm前後の若魚は脂が少なく、大きなものほど味が良いとされる。栄養価はムツと同じと考えられている。脂肪が多いため、DHA、EPAなどの不飽和脂肪酸に富む。またカリウムを多く含有する。

市場での評価

入荷量は少ない。ムツと外見が似ているが、クロムツの方が高価に取引される。

漁獲法

主に延縄で漁獲される。北海道南部から本州中部にかけて水揚げされる。