ボタンエビ

エビ目タラバエビ科タラバエビ属
牡丹海老、Pink shrimp
生息域:北海道南部から土佐湾。太平洋側のみで、日本海にはいない。
旬時期:10月~5月
調理法:刺身、寿司種、塩焼き

ボタンエビ

基本情報

ねっとりとした濃厚な旨みと甘み、華やかな色の身肉が魅力で、刺身や寿司種で食べられることが多い高級エビ。卵や味噌も美味。国内でボタンエビとして流通している多くが近縁種のトヤマエビで、標準和名ボタンエビの本種とは異なる。

名前の由来

体色が牡丹の花のように赤いことに由来する。

特徴

体長20cmに達する大型エビ。体色は橙赤色で、腹部に4~5列の赤い斑点が二列に並ぶ。額角は頭胸甲の1~1.5倍の長さで中央部付近が赤く、頭胸甲の背面の隆起は低い。殻から内臓が透けて見える台湾から東シナ海まで分布し、水深300~500mほどの深海に生息する。直径約2.7mmの卵を一度に700~1100個産卵する。雄性先熟で、雄として成長し、雌に性転換するため、大型のものはすべて雌である。一般にボタンエビとして流通しているトヤマエビは、腹部に斑紋がなく、赤褐色の縞模様がある。トヤマエビが日本海、北海道などに多いのに対して、本種は日本海側には見られず、太平洋側のみで漁獲される。

食材情報

身が柔らかくプリプリとして、ねっとりとした濃厚な旨みと甘みがある。卵や味噌も美味。殻を剥くと身肉は華やかな朱色で美しい。刺身や寿司で食べられることが多いが、塩焼きや揚げ物、しゃぶしゃぶにしても良い。産地の漁港では、形の傷んだものを味噌汁にするが、贅沢な味わい。本種は漁獲量が少なく、国内でボタンエビとして流通している多くが近縁種のトヤマエビである。鮮度が良いものは赤みが強い。死後時間が経つと黄色くなり、最後には白っぽく退色する。

市場での評価

銚子沖や、駿河湾、熊野灘などから築地に入荷するが、量は非常に少ない。価格は高値で安定している。ボタンエビとして流通している多くは近縁種のトヤマエビや、カナダボタン(スポットとも呼ばれる)、ロシアボタンなどの輸入物である。

漁獲法

10月から5月にかけて、千葉県、静岡県、愛知県、三重県、高知県など各地で底曳き網やカゴ漁で漁獲される。かつて相模湾や駿河湾ではカゴ漁が盛んだったが、資源管理のため、駿河湾では現在、カゴ漁での漁獲は禁漁となっている。