アブラナ科アブラナ属
芽花椰菜、Broccoli
主産地:北海道、愛知、埼玉
旬時期:11月~3月

ブロッコリー

基本情報

カリフラワーと同様、地中海沿岸原産のキャベツの野生種を品種改良したもので、頭頂部の小さなつぼみの塊と茎を食用にする。イタリアで改良され、ヨーロッパ中に広まった。19世紀後半にアメリカに伝わり、明治時代初期に日本に導入されたが、国内で本格的に栽培されるようになったのは、第二次世界大戦後になってからである。

名称の由来

イタリア語で芽や茎という意味を持つ「Brocco(ブロッコ)」に由来する。

特徴

キャベツの野生種を改良した野菜。葉が結球したものがキャベツ、花蕾の部分が大きくなったものがブロッコリー。主枝の頂点につく蕾(頂花蕾 ちょうからい)」と茎を食用にする。収穫せずに栽培を続けると花序に花をつける。収穫後すぐに低温保存しないと変色が進んでしまうため、かつては流通量が限定されていたが、冷蔵技術の発達によって、1980年代以降に生産・流通量が急速に拡大した。

食材情報

茹でてマヨネーズなどをつけて手軽に食べられることから、家庭でも人気の高い緑黄色野菜。パスタやスープ、シチュー、炒め物など、幅広い料理に利用される。茹でると甘みがあり、柔らかな歯触りが魅力。茹でる際に塩を加えると、緑色が鮮やかになる。ブロッコリーの芽は、スプラウトとして食用にされる。イタリア現地では、茎や枝葉も食し、フリットし食される。花実の部分より、味が濃く、歯ごたえ楽しめる。

品種

・紫ブロッコリー
花蕾の部分が鮮やかな紫色の品種。紫色はアントシアニンによるもので、加熱すると緑色になる。

・スティックセニョール
ブロッコリーと中国野菜カイランを掛け合わせた近縁種。茎の部分が長く、花蕾と茎を食用にする。

・はなっこりー
山口県でブロッコリーと中国野菜のサイシンを掛け合わせた近縁種。2003年に市場に登場。

主産地

2013年の全国生産量ランキングは以下の通り。

北海道    2万500トン 
愛知県    1万3,500トン 
埼玉県    1万2,900トン 
香川県    8,130トン 
長野県    7,310トン 
徳島県    6,300トン
長崎県    5,790トン 
鳥取県    5,550トン 
群馬県    5,020トン 
福岡県    4,340トン

栄養

カロテンとビタミンCが豊富で、その含有量はキャベツの4倍といわれる。糖尿病の予防効果があるとされるクロム、カリウム、鉄、カルシウム、ビタミンKを多く含む。ブロッコリーの芽にはスルフォラファンという抗がん成分が含まれ、アメリカ国立がん研究所ががん予防効果の高い食材として発表した「デザイナーズフーズ」のひとつに挙げられている。

選び方

つぼみが小さく粒揃いで硬く締まったもの、茎がつやつやして、傷や変色がなくみずみずしいもの、緑色が濃いものを選ぶ。切り口が変色したもの、傷が入ったものは避ける。