■ 「自分のお店」を目標に歩んできた飲食業界
高校卒業後、某大手自動車メーカーで働くため、実家のある東京から名古屋に引っ越しました。移った当初はもちろん知人も少なく、遊びに行くこともなかったので、空いた夜の時間を利用して、鳥料理をメインにした小料理屋でアルバイトをすることにしました。たまたま見つけたバイト先でしたが、24歳という若さでお店をオープンさせたオーナーの姿に刺激を受け、いつしか「自分のお店を持つこと」が人生の目標になりました。
一度東京へ帰り、料理の基礎を学ぶために割烹料理店で修行しましたが、2店舗目をオープンさせるという話を聞き、名古屋に戻ってオーナーと一緒に店を運営することに。飲食店経営のノウハウを学びたいと思っていたときだったので、タイミングもばっちりでした。
その後、15年をかけて15店舗まで増やし海外進出も果たしました。自分の中で「やりつくしたな!」と情熱が燃え尽きかけていたとき、10代のころから兄のように慕っていた今の店のオーナーから「一緒にお店を作らないか?」という話をいただき、オーナーが所有していたビルの一階で当店をオープンさせました。
■ 「和ビストロ料理」と「演出」で家族みんなが楽しめる空間
当店のオーナーがブライダル関係の仕事に携わっていることもあり、「唯一無二の365日記念日を叶えられる場所」をコンセプトにしています。例えば、同じビルにある写真館を利用して記念撮影を行い、その写真を無料で差し上げています。そのほかにも、結婚パーティーなどでは、プロジェクターを使った映像演出をするなど、他の飲食店にはないような、記念日を意識したサービスを積極的に取り入れています。
和と洋を融合させた「和ビストロ」が料理のコンセプト。私の得意料理は「焼き鳥」なのですが、そのままでは居酒屋メニュー。ところが、焼き鳥を串から外して盛り付ければ、おしゃれな洋風の料理に大変身。という感じで居酒屋メニューもソースや盛り付け方、お皿など、小さな工夫を組み合わせれば、「ビストロ風」にアレンジができます。
ファミリー層が多い土地柄なので、お父さんには「お酒とおつまみ」、お母さんには「おしゃれな料理と落ち着いた空間」お子様には「キッズメニューとキッズスペース」というように、メニュー構成や空間づくり、演出など、家族みんなが楽しめるお店作りを一番に考えています。
■ 八面六臂のおかげで珍しい野菜も扱うようになりました。
青果や水産物などを扱う川崎市の「南部市場」でも仕入れをしていますが、築地を経由してくる食材も多く、西洋野菜などの珍しい食材は手に入りにくいんですよね。その点、八面六臂のラインナップには、西洋野菜など珍しいものが盛りだくさん!珍しい食材を知ったり、触れたりすることが日々の楽しみになっています。当店では産地や生産者の見える食材にこだわって料理を提供しているのですが、それを続けられるのも、産直の食材を多く扱っている八面六臂のおかげですね。
名古屋から神奈川という見知らぬ土地に移ってきた私は、オープン前から店を全面的に任され、オープンにあたり一から業者を探すことになりました。業者を探すのは初めての経験で、わからないことだらけ。そんなとき、知り合った酒屋さんから八面六臂を紹介していただきました。ネットワークの時代へと世の中が変化しているなか、仕入れの方法が変わっていくのは自然なこと。食材流通のシステム化を推進する八面六臂は、今後もっと重宝されると感じています。